研究室内の局所排気装置(ヒュームフード)の不足を解消しつつ、作業員および外部環境の双方に対するErlabのテクノロジーの有効性について、研究チームに確信と安心感を与えるにはどうすればよいでしょうか?

これこそが、ベルギーのモン=サン=ジベール(Mons-St-Guibert)に新たな農薬R&D研究室を立ち上げる際、Ajinomoto Omnichemが直面した課題でした。建築事務所Van Looyのサポートのもと、安全性、効率性、デザイン、人間工学、そして5S手法への準拠を兼ね備えたソリューションが求められました。

顧客概要

項目詳細
業界農薬製品製造
研究室面積300 m²
チーム規模化学者 9名
プロジェクト内容賃貸ビルでのラボへの改修
建築設計Van Looy(ベルギー・アントワープ)
所在地ベルギー・モン=サン=ジベール
導入したErlab製品グリーンヒュームフード 5台、ウォークイン型グリーンヒュームフード 1台
販売店Vinitex(オランダ)

背景:賃貸ビル内における農薬ラボの新設

Ajinomoto Omnichemは、バイエル(Bayer)やシンジェンタ(Syngenta)をはじめとする他社メーカーからの受託により、農薬の調製や界面活性剤の製造を行っています。

本プロジェクトは、R&D、製剤開発、化学合成を専門とする農薬研究室の新設でした。この新しい研究室は、以前オフィスや臨床検査ラボとして使用されていた賃貸ビル内に構築する必要がありました。

Ajinomoto Omnichemは建築事務所Van Looyのサポートを受け、安全性、効率性、デザイン、人間工学の要求を満たしつつ、5S手法にも準拠したソリューションの提案を受けました。

課題:限定的な換気能力と厳格な脱臭要求

該当物件は、異業種の企業が隣接して操業するビジネスエリアに位置しています。そのため、強い悪臭や潜在的な毒性を持つ製品が、従業員、周辺環境、隣接企業の快適性に一切影響を与えないようにすることが極めて重要でした。

既存の建物換気設備では、屋外排気型ヒュームフードを5台までしか稼働させることができませんでした。この台数では、研究室の業務ニーズを満たすには不十分でした。

また、賃貸物件であるため換気設備の大規模な改修には限界がありました。Ajinomoto Omnichemは、ヒュームフードの設置台数を増やし、研究員が効果的に作業を行える代替案を必要としていました。

さらに、過去に自作フードの運用で十分な効果が得られなかった苦い経験から、同社が「フィルター式」のソリューションに対して当初強い躊躇を抱いていたこともハードルの一つでした。

ソリューション:Erlab GreenFumeHood 3 ダクトレスヒュームフード

Erlabとそのパートナーであるオランダの実験設備メーカーVinitexは、新しい研究室に対してGreenFumeHood 3技術を搭載したダクトレスヒュームフードを提案しました。

これらのダクトレスヒュームフードは建物の換気ダクトに接続する必要がないため、工事なしで導入が可能です。これにより、賃貸建物の制約を守りながら、R&Dチームの業務上のニーズを満たすことができました。

Ajinomoto Omnichemは、以下の要素で構成される「Erlabセーフティプログラム」により、フィルターの有効性を確認し安心感を得ることができました。

  • 事前の化学リスク分析
  • Erlabの専門知識と技術力
  • ブリヂストン(タイヤ製造におけるゴム調製工程)など、強力な臭気製品を取り扱う顧客への豊富な導入実績

また、Vinitex製の実験設備は、Ajinomoto Omnichemの別プロジェクトで既に採用実績があり信頼性が高かったことに加え、研究室全体に統一感のある調和したデザインを提供しました。

結果:機能的、柔軟、そして安全なR&D研究室の実現

2017年9月、Vinitex社によりグリーンヒュームフード5台が設置されました。また、地下室には大量の臭気粉末を計量するための「ウォークイン型グリーンヒュームフード」1台も導入されました。

※ウォークイン型ヒュームフードとは、作業面がなく、床から天井まで全面開口する大型フードのことです。

もたらされた主なメリット

  • 顧客の業務ニーズおよび人間工学ニーズを完全に満たす研究室の実現
  • ダクトレスヒュームフードの迅速な導入により、予定より早い操業開始が可能に
  • 将来的な移転やレイアウト変更にも対応可能な柔軟性の確保
  • Ajinomotoの顧客を見学として迎え入れられる、デザイン性の高いショーケースラボの完成
  • 近隣企業および地域環境への確実な配慮・保全

導入から5年後のフィードバック

新研究室への移転後、しばらくは強力な臭気が残る課題がありました。調査の結果、特定の化学物質が局所排気アームの下で取り扱われており、その排気能力が不十分であったことが判明しました。

それらの薬品の取扱作業をグリーンヒュームフード内へ移動させたところ、臭気は即座に消え去りました。

これにより、Ajinomotoが抱いていたろ過技術に対する懸念は完全に払拭されました。事前の「Erlabセーフティプログラム」による安全な提案、Vinitex社による設置サポート、そして日々の現場での実証された効果により、完全な信頼が確立されました。

Ajinomoto Omnichemは現在、フィルター技術のメリットを深く確信しており、屋外排気型かダクトレス型かを問わず、すべてのヒュームフードに対して同等の高い信頼を寄せています。

Share